RPACommunity で開催した「RPALT vol.29~IT・RPAネタ・ライトニングトーク&PADスペシャル~」のイベントレポートです。
はじめに
RPALT vol.29 概要
今回のRPACommunityでは、ライトニングトークと話題のPower Automate Desktop(※1)ミニセミナーの二本立てでした。2021年3月16日(火)にオンラインで開催しました。
※1 こちらのイベント内で、”Power Automate Desktop” を “PAD” と称した場面がありますが、公式の名称ではありません。
今夜のイベントは
・何でもアリのライトニングトーク
・Power Automate Desktopミニセミナー
です!
毎度おなじみ匿名QAもあります
楽しく交流して楽しく学びましょう!
参加⇒ https://t.co/9xCEGO3CM0#RPALT #PowerAutomateDesktop pic.twitter.com/CCfqb5D54e— チャラ電Mitz (@CharaDenMitz) March 16, 2021
LT
登壇者
発表内容
Power Automateのエラーハンドリング Ryu.Cyberさん
暴走ロボの防止には、想定外のことが起こっても、安全に停止(フェイルセーフ)、問題なく別処理系で処理(フォールトトレラント)させることが重要です。Power Automateでは、プラットフォーム側で極力フェールセーフするように吸収されてます。また、想定内と想定外のエラーで区別したい時は、「Try、Catch、Finally テンプレート」が用意されています。例えば、ループ処理の時エラーがあっても、最後まで処理を流すことができます。「エラーハンドリングで、よきPower Automateライフを」というLTでした。
Rp:aから始めるIT世界生活(プロローグ) いわさき りょうすけさん
「IT」と一括りにいっても、その幅や深さは思っている以上に広く深いです。そのため、「どんなものがあるのか」を知っておくことでカバー範囲を広げ、自身のレベルアップに繋がります。トラブルシュートの時にも役立ちます。RPAだけがITではないので、まずは興味のあるところから、知識を深めてもらえると、トラブル解消のスピードもアップしていくのではないかと考えています。今後も、ITに興味をもってもらえるような情報発信を続けていきたいとのことでした。
コミュニティ評価経済学 第1回 カツヤ イシイさん
こちらは、「コミュニティ」をテーマにしたLT。RPACommunityには、学ぶ意欲が旺盛な人たちが集まり、豊富な情報(知識)があります。しかし、オフラインなき今、参加者の疑問や知りたいことを解決できているのか?せっかくの良い情報が流れてしまっていないかという懸念も感じています。「評価経済社会」の時代に、コミュニティ活動が個人の価値にどのように結びつくのか、研究を続けていきたいです。必要であれば、RPAツールを活用して新たなツールも作りたいと考えています。
AたまのKたいOじさんにRPA推進を阻まれている人へ~食わず嫌いが一転して八丁味噌大好き人間になった話~ 佐野千紘さん
「RPAなんか知らん!」という頭のかたいおじさん問題への、アプローチ方法のLT。旦那さんの食わず嫌い話を例に出し、何かを苦手といっている人の想いの背景を読み解くことが大切だと気付いたとのこと。頭のかたいおじさんは、「RPA」と聞いて「IT活用=従業員の解雇」「Excelでさえ使いこなせないのに…」という想いや恐れがあるのかもしれません。「従業員がみんな幸せに働いて、お客さんにも奉仕できるのが、RPAです」と、伝え方を工夫して寄り添ってみてはいかがでしょうか。
Power Automate Desktopセミナー
登壇者
Power Automate を使ってローコードで電子機器を操作しよう! 中村 亮太さん
今回は、SwitchBot という、スイッチまたはボタンを機械的に制御するIoT製品とPower Automate を使ったミニセミナーです。SwitchBot を持っている方は即活用できる内容となっています。
SwitchBot ハブを使えば、エアコンやテレビ、ライト等、赤外線リモコンがある電気製品は操作できます。Alexa やLINE CLOVA と接続して使うこともできるのですが、Power Automate で操作できるようになれば、操作ログを個別に取ったり、社内設備つけっぱなしで怒られたくない、家でも簡単に操作したいといった要望を実現可能になります。
SwichBotAPIが公開されているので、こちらを利用します。
カスタムコネクタにすると、ローコードで簡単に操作ができます。「カスタムコネクタのインストール方法」や「接続方法」についてもイベント内では詳細の紹介がありました。
実演では、Power Automate からライトを制御するアプリを作り、実際にライトを操作するところも披露していただきました。
これができれば、例えば、オフィスを一番最後に退出する人が記入する「フロア退出チェックシート」が不要になるかもしれません。スマートロックと連動して全てのスイッチをオフにすることができるからです。誰が一番最後に退出したのか、ログを残しておくことも可能です。
色んなサービスと連動するPower Platform の中から、Power Automate 活用術の紹介でした。
今日 #RPALT でデモした #PowerAutomate から #SwitchBot の操作の動画ですー! pic.twitter.com/4wU7ebLdTK
— りなたむ(Ryota)@ITの町医者👨⚕️ (@Rinatamu_ITDR) March 16, 2021
Power Automate Desktop 無償化のポイント整理 佐々木 伸明さん
様々なサービスがある中で、今回、Power Automate Desktop が無償になり話題となりました。
しかし、誰でもすぐに使えるわけではなく、正確には「Windows 10のPCであれば、無償でインストール・利用が可能に」という条件があります。他にも、知っておくべき条件やポイントをこちらのミニセミナーで紹介しました。
Power Automate Desktop では、次のような機能を使うことが可能です。
・400近い豊富なアクション
・UIレコーディング、Webレコーディング機能
・専用アクションによるAPI連携
・レガシーシステムやリモートデスクトップにも対応
一方で「手動RPAを含むユーザーあたりのプラン」が無償になったわけではありませんので、ご注意ください。
以下のような機能を利用する場合は、有償ライセンスが必要となります。
・デスクトップフローの共有
・Power Automate コネクタによるデスクトップフローのトリガー起動
・クラウドフローとデスクトップフローの組合せ 等
他にも、組織アカウント(ライセンス無し)で作成したデスクトップフローを管理者から見ることはできても、実行結果を見ることはできません。社内での共有を検討しているのであれば、ライセンスは入手しましょう。
多くのユーザーがPower Automate Desktop の情報を発信しており、簡単に情報を入手できるようになってきましたが、触れる情報を正確に見定めましょう。無償版でPower Automate Desktop を利用する場合は、フローは自身で作成したものだけを利用するようにし、出所不明なフローをコピーしてこないように注意しましょう。
最後に、佐々木さんが教える自動化のポイントです。
・Power Automate Desktop に頼り過ぎないこと(餅は餅屋)
・手動起動は面倒なため、フローの起動はトリガーを使うこと
・Power Automate で完結できるものは、Power Automate で完結させること
・デバッグのしやすさを考慮すること
お客様先での事例紹介等もあり、内容の充実したミニセミナーでした。
まとめ
最後はみんなで集合写真
RPALT本体 vol.28にご参加いただいた皆さま、ご参加ありがとうございました。
イラレコ支部のユーコさん とひぐっちゃん?がオンラインで描いてくれた「オンラインイラレコ」をご紹介します。
イベント時の参加者のコメントが見れるツイートまとめも注目です。
イベントの様子はYouTubeにもアップしています。是非、コメントやチャンネル登録もよろしくお願いします!
株式会社コミュカルが運営するコミュニティ・イベントマガジンです。
色々なコミュニティの魅力やイベントのレポートを届けていきます。
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