RPACommunity で開催した「RPALT広島 ~RPA × 職業訓練~」のイベントレポートです。
目次
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はじめに
RPALT 広島 概要
RPACommunity広島より「RPA×職業訓練」をテーマに、2020年1月18日(月)にオンラインイベントを開催しました。
求職中の方を対象に、職業訓練を実施しているビットゼミの講師と訓練生の両者の意見を聞くことができたイベントです。
今夜ですね🌃✨⛩
<補足情報>
・豪先生はスクールの先生
・おーい先生はRPALTのYouTube配信担当
・もみじ饅頭は「藤い屋」
・「酒まつり2020」はOnline開催だった
・RPALT広島支部:主催募集中#RPALT #藤い屋 #酒まつりhttps://t.co/Bqzy5nrK1T https://t.co/G7EjOiGm4l pic.twitter.com/fPvNSpu39u— Tsutomu Asari (@asari_rpa) January 18, 2021
講師からのセミナー
登壇者
発表内容
労働行政の枠組みとRPAの職業訓練 豪先生
職業訓練校のビットゼミ 吉田豪先生より「労働行政の枠組み」「今回実施した訓練」についてお話いただきました。
雇用支援は求職者向けと在職者向けの2つがあり、行政の直接実施と民間委託で実施しています。今回のテーマである「RPA職業エンジニア養成科」は委託訓練で実施しました。
現在の職業訓練は、毎日通勤して出社する正社員を前提につくられたシステムになっています。
そのため、求人企業の能力要件に適応する必要があり、予定業務主導で職業訓練の提供をしています。しかし、業務は進化しており、需要と供給のミスマッチが起こりつつあります。
今後は新技術を学習し、こちら側から企業に展開する必要があると考えています。「職業訓練主導で労働市場を創造」することを目指し、企業には採用を待つ価値があり、訓練生には学ぶ価値がある職業訓練を作っていきたいです。
実際の訓練では基礎力を身につけ、幅広い就職間口をつくろうという想いでカリキュラムを組んでいます。広い基礎力をつけ、応用力は実務で養うという考えです。しかし、VBAやRPAに関しては基礎と実務の差が大きいのが現状です。
そこで、このもう1ステップに、RPACommunity等の「コミュニティ」の存在が大きいと感じています。今後、何かしらの形でタッグしていきたいと考えています。
実際に訓練生からも、資格などのツールを使える証明ではなく「使える実力が欲しい」という声が沢山届いています。
職業訓練校の在り方としても、受動的な「知識技能習得型」から主体的な「課題解決型」へ転換を図って、時代の変化に対応していきたいです。
RPA教育の実際 おーい先生
現役RPAエンジニアでもあるおーいさんは、本業を抱えた上でのRPA推進の限界と地方のRPAエンジニア不足を痛感しており、専属RPAエンジニアの必要性を感じていました。そんな中、豪先生から講師のオファーがあり、職業訓練でのRPAエンジニア養成に参画しました。
RPA講座は60時間、カリキュラムはお任せ。今回は時間があったので、「業務効率化の本質」や「RPA概要説明」からしっかりと説明しました。手段を目的としてしまわぬよう、「業務改善によって、ユーザーや関係者にどんな効果をもたらすのか明らかにしたうえで実現方法(手段)を考えることが大事である」と教えました。
開発知識習得ステップは次のように組みました。
プログラミングの基本動作の理解→ツールの利用方法の理解(開発画面の操作)→ツールの実装機能の理解(各機能の操作)→演習(ひたすら手を動かして覚える)
座学には時間を掛けすぎず、演習をしっかりと行うようにしました。
手順書がないと開発できない人になって欲しくないという意図があり、手順書の配布はあえてしませんでした。しかし、訓練生からは「やり方がわからないと、開発が全く進まない」という声も上がりました。そこで、「回答ファイル+ロボット構成図」を渡すと、訓練生の開発スピードはぐんと上がりました。
豪先生の「人間力を究める」というコンセプトをもとに、自走でRPA開発ができることを目指して講師を務めました。ここでの自走とは、自分で調べて開発できるレベルのことです。
開発の応用力は、いかにバリエーションを増やしていけるかが鍵です。自ら技術を学ぶ姿勢が必要だということを伝えることができたのではないかと思います。
訓練生の成長はもちろん、教えている自分自身もこれまで以上にRPA開発の理解が深まった経験となりました。
地方のRPA人材の需要と人材業者としての試み 松尾先生
広島の人材業者という立場から「RPA人材の需要」について、松尾さんよりお話いただきました。
コロナ禍に入ってから、広島県の有効求人倍率は1.20と減少しています。広島県だけでなく、全国的にも派遣社員、正社員共に求人の絶対数は減っています。逆に上がっているものは、「即戦力のニーズ」です。人は欲しいけど、育てるキャパシティがないという企業が多いのが現状です。
RPA案件の状況も、「環境・技術・ノウハウがない」「時間がない」「コストがかかる」といったことが原因で、社員がRPAを使いこなせていないという課題があります。そこで、人材会社としては、社員の技術力をあげるための「トレーナー」や社員の代わりに作って、直せる「設計・構築エンジニア」を提案しています。
人材会社の事例に基づいた、トレーナーとして、設計・構築エンジニアとして、それぞれに必要なスキルも紹介されました。
基本的にRPA人材の需要は顕在化していません。ですが、潜在化はしています。隠れているニーズにどうアプローチするかが重要になってきます。
人材会社として今後は、企業と求職者が「ひと」で繋がるプラットフォームづくりを目指しています。RPAにおいてもサポートセンターのようなプラットフォームが作れないかと構想を練っているところです。
職業訓練生からの話
登壇者
受講者全体の実習感想まとめ(BizRobo!、UiPath、WinActor)
実際にRPAを触って動かしてみた結果、訓練生たちがどう感じたかアンケートを基に、リアルな感想を紹介いただきました。
訓練生たちは20代~50代の様々な職業背景をもった人たちで、20人中4人がVBAを触ったことがある程度で、ほとんどは「プログラミング思考って何?」というところからスタートでした。
2週間という期間でのトレーニングで、完璧に習得できたとはいえず、事前準備が足りなかったと感じた人も多かったようです。
おーい先生も話していたように、手順書がない状態で開発しなければならない状況が、辛い人も多かったのですが、手順書を配られてみると道筋が見え、気づきも沢山ありました。
難しいと感じたのは「変数」「RPAの用語」「プログラミング思考」「実務への活かし方」です。特に、「ツールの使い方を覚えたとしても、実務ではどう活用できるのか?」訓練生には、この辺のイメージがまだ十分ではなかった印象です。
とはいえ、全くRPA開発できないという人はおらず、質問をしながらも皆開発を進めることができていました。
また、訓練生を代表して、3人に「RPAに対して感じたこと」をお話いただきました。
平澤さんからの「PC触ったことのないやつがRPAやってみた」、田口さんからの「元理系出身販売員がRPAやってみた」、林さんから「Excel VBA活用OLがRPAやってみた」の3本立てです。
3人のリアルなRPAに関する感想は、YouTube動画でぜひご覧ください。
まとめ
最後はみんなで集合写真
RPALT広島 ~RPA×職業訓練~ にご参加いただいた皆さま、ご参加ありがとうございました。
イラレコ支部の品川さん と ユーコさんがオンラインで描いてくれた「オンラインイラレコ」をご紹介します。
ユーコさんイラレコ
品川さんイラレコ
イベント時の参加者のコメントが見れるツイートまとめも注目です。
イベントの様子はYouTubeにもアップしています。是非、コメントやチャンネル登録もよろしくお願いします!
株式会社コミュカルが運営するコミュニティ・イベントマガジンです。
色々なコミュニティの魅力やイベントのレポートを届けていきます。
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