RPACommunity で開催した「RPALT 特別編 豪華企業からDX・自動化・RPAを学ぶ!~DIGITAL WORLD4日前~」のイベントレポートです。
目次
目次
はじめに
RPALT ~DIGITAL WORLD4日前~ 概要
RPABANK主催「DIGITAL WORLD ONLINE 2021 WINTER」の開催に先駆けて、そちらで登壇される企業の方々をRPALTにもお呼びし、「DX・自動化・RPA」テーマでお話いただいたイベントです。2021年2月12日(金)にオンラインイベントとして開催しました。
https://twitter.com/trendlife200705/status/1360166555816927235セミナー
登壇者
発表内容
株式会社セゾン情報システムズ 野間英徳さん
43か国の銀行のATMや病院の受付システム等、あらゆる場面で活用される「HULFT」や「DataSpider」を取り扱うセゾン情報システムズ。
こちらのサービスは、「在宅勤務やリモートワークをしたい」「データを裏付けとした戦略を打ちたい」「人手のかかる作業を減らして自動化したい」等の要望を解決します。
例えば、「自治体データヘルスの推進」にDataSpiderが活用されています。日本人は小学生から社会人になった今でも、学校や会社等で健康診断を受けていますが、それぞれのデータを管轄する場所が違うため、一環したデータを取ることができていませんでした。そこで、DataSpiderを使って、複数システム間で健康データを連携するための保健統計システムを短期間で構築しました。
SaaSが浸透し、多くのシステムがAPIを通じて情報を連携し始めました。一方で、ひとつであればシンプルでコスト効果も高いAPIも、複数呼び始めると、エラー処理、呼び出し順序、更新不正時の巻き戻しなど考慮が必要となり工数が増加するというデメリットがあります。
「つくる」から「つなぐ」をコンセプトにした「DataSpider」であれば、ノンプログラミングで連携処理が開発可能です。開発から運用までのカバーはもちろん、80種以上の豊富な連携先も用意されています。
未来に向けた取組みとしては、「NEXT HULFT 2024プロジェクト」を立ち上げているとのこと。テーマは「広場」。異業種や異分野とつながることによりワクワクした発見や学びがあることを目指しています。
ソフトバンク株式会社 木村信幸さん
「DX(デジタルトランスフォーメーション)」について、ソフトバンク社の取り組みを紹介。
「DX」とは、最新のデジタル技術を駆使して、戦略やプロダクト、業務フローや意識などを変革させていくことをあらわす概念だと、木村さんは考えます。
「2025年の崖」というワードが現れ、2025年以降に発生する日本の経済損失は最大12兆円ともいわれています。その背景には、IT人材の不足、レガシーシステムの比率の増加、保守運用比率の増加といった3重苦があり、DXの機会を損失させています。
対策として、デジタル庁などが賑わっており、「テクノロジーが世界を変えていく」が世間の共通認識となってきている今でも、まだまだテクノロジーは身近なものではありません。ここにDXの課題の本質を感じています。テクノロジーを身近なものにし、仕事の在り方自体を変えていくことが求められます。
その身近なテクノロジーのひとつとして、「RPA」があります。
ソフトバンクも、2016年から「Smart&Fun」というスローガンのもと、働き方改革を本格始動しました。RPAも現場主導でスタートしています。
現在、RPA導入における大きな壁を乗り越えて順調に拡大しており、変革期へと突入しました。
そして今回立ち上がった「DW4000プロジェクト」。4000人分をDigital Workerへ置き換えることを目指した取り組みです。テクノロジーが行う前提で、新しい視点からプロセスを見直していきます。
DXへの道のりは、「デジタル化」と「意識改革」の両輪で走っていかないと、バランスよい推進に繋がりません。働き方改革とは、働く人すべての意識改革でもあります。デジタル化だけでなく、意識改革も行っていきましょう。
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 橘さん
NTTデータでは、「DX」の定義をデジタル技術で、イノベーションを起こし続ける組織に「変容」することとしています。
そのDXについてステップ毎に考えていきましょう。
最初のステップは、「デジタイゼーション」。IoTやOCR、見える化ツール等による”情報のデジタル化”です。次のステップは、「デジタライゼーション」。RPAやAIによる”業務プロセスのデジタル化”です。
最後のステップに「デジタルトランスフォーメーション」があります。デジタルを活かした”人・組織・ビジネスモデルの変革”のことを指します。
社内推進においても、3ステップのどの段階か明確にして会話するだけでも、意思疎通がしやすくなります。
DXが頓挫するときは、「デジタル技術を使いこなせない」「現場の管理が大変」「費用対効果が分からない」が原因であることが多いです。では、NTTデータは、どうアプローチするのか。
WinActorに置き換えると、シナリオを用意することで、詳しくなくても始めることができます。管理機能をセットで提供することで管理不要で任せて安心な体制を整えます。1か月だけでも始められ、合わないときはすぐ止められる使いやすさも用意しています。
更に、孤独を感じる担当者も少なくないため、DXを伴走し、ともに成長するプラットフォームを目指しています。
その先駆けとして、スマート自治体プラットフォーム「NaNaTsu」があります。自治体DXは待ったなしの状況です。現在は、コロナワクチン接種業務の自動化などに取り組んでいます。
LINE株式会社 引間明子さん
AI事業推進室/Technical Evangelismチームの引間さんからは、「1980年5月8日は天然痘世界根絶宣言の日です」という斬新な切り口からセミナーが始まりました。
天然痘は、現在のコロナウイルスのように世界でとても恐れられた感染症でしたが、ワクチンが広がり根絶することができました。このワクチン摂取、当初の国民の反応は大反対でした。緒方俊作が初の種痘を実施。その影の立役者に、天野甚左衛門という人がいました。彼は、我が子を被接種者第1号とし、ワクチンの安全性を証明しました。
では、コロナワクチンの摂取にも立役者が現れるのでしょうか。
LINE株式会社では、LINEを活用した新型コロナワクチン接種 予約システムを提供し、LINEまたは電話で受け付け可能です。
その他にも、神奈川県職員の架電業務をAIが代行、自治体向け支援策も開始、LINE AiCallの月額料金3か月間無料といった取組みを積極的に行っています。
「影の立役者はLINE?いやいや、”コロナに関わるみなさん”です。一緒にコロナも撲滅しましょう」という時事ネタに絡めたセミナーでした。
日本マイクロソフト株式会社 平井亜咲美さん
最後は、DXを成功に導く鍵「ローコード」についてのセミナーです。
ローコード開発の価値は、ITスキル・コードを書けるかどうかに関係なく、誰もがアイデアを素早く形にすることができるところにあります。ローコードプラットフォームが得意とするのは、従来の開発手法だと、十分な人員確保やROIが見込めなかったり、既存アプリが存在しないところをカバーできるところです。
これに共感した経済産業省がマイクロソフトと共に、「2025年の崖」克服に向けたDX推進として、Power Appsで行政手続きのデジタル化に取り組んでいます。背景には、約46,000種類、年間48億件にものぼる行政手続きがあり、迅速・低コストにデジタル化を進める方策を具体化する必要がありました。
次に、Power Platformを使ったマイクロソフト社内事例を通して、社内でのDXの取り組みを紹介します。
マイクロソフトのシステムはほとんどクラウドベースですが、一部レガシーシステムも残っています。そのうちの一つが有給申請でした。Power AppsのコネクタでSAPと連携できるため、修正の難しい既存システム(SAP)を残したまま、ユーザー視点の入力インタフェースをPower Appsで作成し、有給申請アプリを作成。以前は、PCからでないと申請できませんでしたが、モバイル申請も可能になりました。既存システムはそのままに、使いやすいUIをPower Appsで作成することで、コスト削減を可能にしました。
他にも「社員検索アプリ」や「庶務業務チケット管理アプリ」等で、作業効率化や管理コスト削減を実現した社内事例を紹介いただきました。これからも進化を続けるマイクロソフトのDXを成功に導く「ローコード」についてのセミナーでした。
まとめ
最後はみんなで集合写真
RPALT 4日前祭りへのご参加、ありがとうございました。
イラレコ支部のくみっきーさんがオンラインで描いてくれた「オンラインイラレコ」をご紹介します。
イベント参加者のコメントが見れるツイートまとめも注目です。
イベントの様子はYouTubeにもアップしています。是非、コメントやチャンネル登録もよろしくお願いします!
株式会社コミュカルが運営するコミュニティ・イベントマガジンです。
色々なコミュニティの魅力やイベントのレポートを届けていきます。
コメント