今回は、RPACommunity でテーマは何でもありの SPECIAL EDITION支部、今回は「AI-OCR」をテーマにしたイベントの様子をお届けします。
目次
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はじめに
SPECIAL EDITION支部 概要
SPECIAL EDITION支部 は2020年12月7日(月)にオンライン開催しました。
この支部は、何でもアリのスペシャル支部です。第一弾のテーマは「AI-OCR」について学びます!
https://twitter.com/RPALTy_D/status/1335872901757583361ユーザーライトニングトーク
登壇者
発表内容
準定型 × 手書き帳票をRPAに組み込んで処理できる件 佐野さん
Automation Anywhere 佐野さんより、新たにTegakiが加わったIQ Botで、何が実現できるようになったのかをお話いただきました。今回、手書きを含む準定型帳票をRPAに組み込んで自動処理することが可能になりました。(※但しオンプレに限る。クラウドでやりたい場合は、OCRエンジンからGoogle Visionを選択。)「準定型」とは、複数フォーマットはあるが、いくつかのパターンに集約可能で、項目の位置やラベルにある程度の規則性があるものをいいます。この準定型帳票から構造化データを取り出し、後続の自動化を可能にするところが、Tegakiが追加されたIQ Botが得意とするところとなっています。
LINEのレシートOCRとRPA 江口さん
LINEの「CLOVA OCR」を使ってみましたLT。
①スマホのアプリでレシートを撮る ②Google ドライブに格納 ③ファイルをRPAで読み取り ④CLOVA OCRに投げて ⑤読取結果をExcelに書き込む この5ステップの流れを自動化しました。地方の店舗名などもしっかり読み取り、江口さんの想像以上に正確な読取精度でした。APIなのでアプリ組込みも可能、レシート以外の読取もできるとのことです。皆さんもぜひ試してみてください。
Axrobo(アクロボ)×ジジラで元気にAI-OCR! 内山さん・三村さん
アクロスロード 内山さんとアジラ 三村さんの共同LT。
中堅・中小法人のIT化を底上げしたいという想いのもと誕生した、AI-OCR「ジジラ」とRPAツール「アシロボ」を組み合わせた「アクロボ」を紹介。実際の導入事例として、医療機関の警備業では、全職員の手書きの勤務表を読み、データ化し給与システムにインポートしていたり、介護関係では、手書きで記入しているケアプランを読み込みデータ化している例などがあります。世間の9割はAI-OCRやRPAという言葉を知らないという印象ですが、今後の日本に必要となるAI-OCRやRPAを今後も広げていきたいと思っています。
セミナー
登壇者
発表内容
AI-OCRの近況 引間さん
OCRを取り巻くマーケット・トレンドについてご紹介します。近年、OCRは非常に注目度を高めています。
というのも、2008年をピークに総人口は減少に転じており、様々な業界で人手不足が起こっています。特にRPACommunity参加者の多くが属する情報通信・サービス業では、2025年に482万人の不足が予測されるともいわれています。
そんな中、業務効率化を促進するツールの一つとして、AI-OCRが注目されており、数字としてもその注目度の高さを見ることができます。
しかし、AI導入自体はあまり進んでいません。現時点ではAI-OCRやチャットボット、RPAなど定型化しやすく、AIとの親和性の高いものの導入が進んでいる状況です。
コロナウイルス感染症拡大に影響を受ける企業も多いですが、OCRマーケットとしては、日々技術が進化しており全体的に好調な市場を保っています。
今までのOCRは、「画像の中から文字を検出し、どんな文字が書かれているかを認識する技術」でした。
最近は、これに「分類機能」が加わっています。認識した文字を氏名や日付などの項目に対応する形で分類する、いわゆる「非定型」といわれる部分です。例えば、「田中太郎」という文字を検出したときにこれが名前だと判断することができます。
また、SaaSがトレンドの提供形態でしたが、オンプレミス事例も増えてきています。オンプレミスの環境は元々秘匿性が高いデータを取り扱うことが多いため、事例として紹介される機会も少なく、あまり知られていないという理由があります。
また、名刺管理やレシートを使ったプレゼントキャンペーン、eKYC(オンライン本人確認)等、様々な利用用途に応じたOCRを選べる時代になりつつあります。今後もAI-OCRの成長にご期待ください。
クラウドじゃなくてもAI-OCRは使えます 森さん
オンプレミスのAI-OCR「AIRead」についてご紹介します。
オンプレミスのAI-OCRのメリットは、社外にデータを出さなくてよいこと、他システムとの連携の親和性、自分たち専用の文字学習データを作ることができる等が挙げられます。
一方、デメリットは、文字学習データを自分たちで作らないといけない、帳票単位でのパラメータ調整にはそれなりに習熟しないといけない等が挙げられます。
オンプレミスAI-OCRでの文字学習は、手書き文字や活字(単語・フォント)を学習させることにより読み取り精度の向上を図ります。AIReadの場合は自動学習の機能を持たせていないため、個別に学習をさせる必要があります。
よくある質問に「学習を行わずに読取精度を上げることはできるのか」という質問があります。読取精度を上げるポイントとして、「帳票フォーマットの改善」「マスタや他システムとの連携」の2つのポイントが紹介されました。
他にも「回転、傾き補正機能」「印影の赤色を除去等の色の協調・除去機能」「チェックマークや○囲みの読取」など他ツールと同様、オンプレミスのAIReadでも出来ることは多彩にあります。
オンプレミスゆえの他ツールとの連携事例も紹介され、AIReadを軸にオンプレミスAI-OCRの魅力をお話いただきました。
請求書OCRをあきらめない!電子帳簿保存もまとめて解決 村山さん
請求書に特化したAI-OCR「sweeep」について村山さんよりお話いただきました。
「請求書のOCRなんかムリ」と、請求書の実業務経験からそう思う方も多いのではないでしょうか。
そのようなネガティブな意見が出てくるのも、精度が低い、定義が面倒、料金が高いといったOCRのマイナスなイメージが強いからです。
OCRとは、業務効率化の手段で、「見る」作業を自動化する手段です。
しかし、請求書OCRに求められるのは、非定型フォーマットに対応し、「見る」を自動化しても解決しない問題にも対応できることです。先ほどのマイナスなイメージはこのギャップにより、生まれてしまっています。
そこで、請求書に特化した「sweeep」を使えば、「見る」以外にもカバーできる範囲が広がり、このギャップも小さくすることができます。
sweeepを導入する良さは、紙の回覧や押印がなくなるの「紙がなくなる」、仕訳や振込データを自動作成できる「業務が速くなる」、余った時間を有効活用して「楽しくなる」の3つがあります。
またコンセプトには、「余計な作業なし」、アップロードすると複数業務を行う「ワンアクション」、チームで情報共有できる「データシェア」といった3つがあります。
実際の使い勝手をイメージしやすいように、デモも披露されました。電子帳簿保存法にも対応しているので、安心して使えるとのことでした。特化型OCRについて、村山さんからのお話でした。
まとめ
最後はみんなで集合写真
RPACommunity SPECIAL EDITION支部 集合写真
ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!!
こちらは、イラレコ支部のヤマダマナミさんがオンラインで描き上げてくれたイラストです。
イベントの様子はYouTubeにもアップされています。様々な動画がアップされています。内容を面白いと思っていただけたら チャンネル登録 もよろしくお願いします。
株式会社コミュカルが運営するコミュニティ・イベントマガジンです。
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