今回は、RPACommunity で開催した RPALT横浜 vol.4 ~今こそ考えたい「RPAとYOKOHAMAと○○」~の様子をお届けします。
目次
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はじめに
RPALT 横浜 vol.4 概要
全国に支部を展開しているRPACommunity。その横浜支部でのイベントvol.4は2020年8月20日(木)にオンライン開催しました。
コロナ禍の今こそ考えたい「RPAとYOKOHAMAと○○」について、横浜運営メンバーがトークセッションを行いました。
こちらは、参加者申し込み時アンケートの結果です。
各地から横浜に興味をもってご参加いただき、ありがとうございました。
トークセッションの様子
「東京ではなく、なぜ横浜なのか」水野 聰さん
障害者という考え方ではなく、ニューロダイバース人材の方々に向けたエンジニア教育と就労機会の拡大に力を入れている水野さんからスタート。
ニューロダイバース人材に対する注目度は世界的にも高く、RPAはもちろん、AIなど多様な分野で優秀なエンジニアとして活躍しています。水野さんの勤めるアーネストでは大東コーポレートサービスと提携し、RPAプログラマーとして障害者の就労機会を拡大したという実績もお持ちです。
水野さんから参加者へ「近くの東京に行けば情報があるのに、なぜ横浜に参加してくれるのか?」という問いかけがありました。
【参加者の意見】
◆神奈川県は女性の就労者が一番低いといわれています。その理由として、東京でバリバリ働いていた人が横浜でママになり子育てに専念していて、仕事をお休みしている人が多いのではないかと感じています。
そんな女性達にこそオンラインでも活動できる「RPAの開発」が向いていると考えています。もっと横浜で情報共有、RPAを広げることができるといいなと思い参加しています。
アーネストでも、地方に住んでいるママさんがオンラインでニューロダイバース人材に指導しているとのことで、水野さんもこの意見には納得の様子でした。
今後もっとRPACommunity横浜の「なぜ横浜なのか?横浜だからできる情報共有」を掘り下げていきます!
「弁護士が考えるRPAと業務改善」白井 佑さん
弁護士としてITを使った業務改革を行っている白井さんから、弁護士業界のRPAや業務改善についてお話いただきました。
【弁護士業界の課題】
裁判所が変わらない限り、フロントオフィスの業務改善は難しいです。非定型業務であることもですが、紙文化やFAX・対面でのやり取りがまだまだ残っています。バックオフィスだと改善できることはありますが、フロントオフィス業務に引っ張られて同様に紙やFAX、対面(電話)で処理している現状です。
Mitz:変わらない現状があるということでしたが、姿勢自体も変わらないのでしょうか?
実は、全く変わっていないという訳ではなく裁判所も変化しつつあります。
コロナ前から、電子化、ここではTeamsを利用した裁判手続きの準備をしていました。今回、コロナで機能がストップしたこともあり、本腰を入れるようになりました。電話会議をTeamsのオンライン会議に変更し、より電子化も進んでいく展望がみえています。
業務の性質上、セキュリティ面は厳しくチェックしつつも、裁判所が使うと弁護士事務所も使うことになる為、IT化の連鎖が起こるのではないかと期待しています。
【RPAによる業務改善の一例】
比較的IT化が進んでいる事務所で働いているので以下のような取組みを行っています。
・相談予約フローの自動化
・特定のメール受信をTeamsに通知+返信案自動作成
・郵便簿(SharePoint)一括登録
参加者:個人情報の問題があるから、導入に消極的な事務所が多いのでしょうか?
そういう事務所は多いです。私の事務所もMicrosoft製品同士の連携ができるPower Automateだから、自動化できています。Microsoftのツール内で完結する自動化であれば、情報流出のリスクも低いためです。一方、他のツールとの連携は一切行っていません。
弁護士業界のITでの業務効率化事情についてのお話でした!
「RPA × 横浜 × 未来」藤澤 専之介さん
横浜生まれ、横浜育ち、働く拠点も横浜の藤澤さんに「RPAと横浜」をテーマにお話いただきました。
「皆さんは、紙を使った仕事どう思いますか?」
例えば、請求書を紙で送ってもらうのと、メールにPDF添付で送ってもらうのでは、どちらがよいですか?
横浜には歴史のある会社が多くあります。
そんな歴史ある横浜企業の回答に多いのは
「紙に決まっているじゃないか」という回答です。なぜなら、メールに添付で送られてきたら、わざわざ印刷しなければならない。それらの情報を保存するサーバーも必要になってくる。紙だと一定の保存期間が終われば、効力が切れた時に捨てることができるのだから紙の方が良い等という意見が出てきます。
また、「なぜ人間がシステムに合わせないといけないんだ」という意見が出てくることもあります。
横浜は、イノベーションを目指していく都市ですが、古き良き会社も多くまだまだITへの理解を浸透できていない現状です。歴史があるから、誇りもある。デジタル化が目的ではなく、働く人々が働きやすくなり幸せになることが大切だという考えのもと、このRPACommunity横浜から、IT化の良さや魅力を伝え、うまく共存していけるよう呼びかけていきたいです。
「RPAツールは〇〇が使うツール」元山 文菜さん
最後は、業務コンサルタントという立場から「業務改善とRPA」というテーマで元山さんにお話いただきました。
元山さん自身、小学2年生の娘さんとの時間も大切にするため、生産性の高い働き方、人生と仕事を楽しむためのテクノロジーや改善メソッドについて日々研究中とのこと。
横浜に拠点をうつし、横浜の企業と接する中で感じたことを紹介します。
まだまだアナログを大切にしている文化があり、小さな規模のお客さんも多いです。人手不足でいつも困っているのに「小さい規模だし、このやり方でうまくいっているから」と業務改善したいという考えには至らないこともあります。
また、ITツール導入となると管理者がいなかったり、リテラシーがなくテクノロジーへ投資がしたくてもできない現状です。RPAツールは貴族のツールのような感覚で、高くて手が出せない企業も多いです。
そのような横浜のお客さんには、業務棚卸表やフロー図を活用して業務の整理整頓をした後、その企業が一番使っているものに似ているツールを紹介するようにしています。
例えば、ホワイトボードでプロジェクト管理している企業さんには、ホワイトボードの役割を果たすツールを導入しています。
RPACommunityに参加している人は知識もあり、意識も高い人たちです。新しいものが好きだったり、ツールを触って意見交換や議論がしたい人が多いと思います。
そういう方々の知恵も借りながら、横浜(地方)の中小企業をRPA(業務自動化)によって改善し、経営資源の拡大をお手伝い、盛り上げていきたいです!
まとめ
最後はみんなで集合写真
RPALT横浜 vol.4 にご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!!横浜でコミュニティを盛り上げていく意気込みや意義を少しでも感じとっていただけたら嬉しいです。
イラレコ支部のメンバーが書いてくれたイベントのイラレコもご紹介します。
ユーコさんのイラレコ
イベント後アンケートです。横浜の話、そして運営メンバーの業務改善に対する熱い想いが伝わったのではないかと思います。
イベントの様子はYouTubeにもアップされています。配信担当は、RPACommunityブロードキャスト支部 おーいさんです。いつもありがとうございます。
今後もコミュニティの様子を見たい、内容を復習したいという方は、是非チャンネル登録もよろしくお願いします。
株式会社コミュカルが運営するコミュニティ・イベントマガジンです。
色々なコミュニティの魅力やイベントのレポートを届けていきます。
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