こんにちは。今回は、RPACommunity静岡 vol.3 ~本気でDXを学んでみる~ のイベントレポートです。
はじめに
RPACommunity静岡 vol.3 概要
RPALT静岡 vol.3 は、2020年7月7日(火)にオンラインで開催。セミナー登壇(敬称略)は、エル・ティー・エス、トムス、Anyflow でした。
イベント申込時アンケート結果です。多くの方がDXに興味を持たれていることが分かります。
イベント開始前の30分間をIT業界「大喜利」で盛り上げた静岡支部 主催 ロボティク子さん
静岡支部ではRPACommunityで初の試み、ロボティク子さんが事前にSNSで告知し集めたIT業界大喜利を披露。オンラインが開放されイベント開始までの時間を参加者を一緒に楽しく盛り上がる時間を演出してくださいました。
自作の富士山コスプレで登壇 静岡支部 発起人 Mr.Suzuki
発起人のMr.Suzukiより、第三回開催のテーマと開催趣旨について。
RPACommunity静岡は2019年7月29日に立上げ一周年が経ち、今日で三回目の開催となります。
今回は、「DX」がテーマ。RPACommunityの良さ「RPAツールに縛られないITを使った業務効率化」という考え方のもと、コロナ感染拡大の影響も受け、今後必須とされるDXとはどのようなものか、RPAツールに縛られない業務寄りの勉強会を開きました。
静岡ではIT人財が他県に流出してしまう、人材不足が課題として挙げられています。また、IT人財の活用能力やITへのスキル不足もあり、研修など教育についても注目されています。そこで、静岡県内にも学びの場をつくるべく、ここRPACommunity静岡から静岡の活性化を目指していきたいです。
DXセミナー
登壇者の皆さま
・エル・ティー・エス 猪良さん/DX推進する際に取るアプローチ法とは!
・トムス 山崎さん/kintoneで業務の簡素化
・トムス 小野塚さん/MICHIRU RPAで業務の自動化
・Anyflow 石田さん/iPaaSで業務の細分化や統合
発表内容
業務コンサルを得意とするエル・ティー・エス 猪良さんから、「DXとは?」について説明していただきました。
ビジネスにおいて、クラウドやビッグデータなどの「第3のプラットフォーム」活用が当然になってきています。首都圏・大企業のこの分野への投資は増加し、デジタル格差がさらに拡大する可能性もあります。今や、DX推進をしていかなければならない状況になってきているのです。
では、DXとは何でしょうか。エル・ティー・エスが提示する「DXを分解して理解を深めるマトリクス図」に沿って事例をもとに説明します。
既存のサービス・ビジネスモデルを変革して収益向上&コスト低減する「NETFLIX」や新たな製品・サービス・ビジネスモデルを創出して収益創出する「Uber」等が分かりやすい例として挙げられます。ここでRPAは、ビジネスプロセスを変革してコスト低減するという枠に当てはまります。
大前提として、ビジネスは目的から始まります。今解決したい課題は何なのか、一度立ち止まって考えてみてください。
業務のデジタル化や自動化が改善における最高の手段ではありません。究極を言ってしまえば「業務の廃止」が一番の改善です。
「無駄な業務なんてあるの?」と疑問に思っている方は「その業務止めたら、誰か困りますか?」「その業務何のためにやっていますか?」と自分の業務を振り返ってみてください。業務の目的を見直してムダな業務を止めること、そこからDXは始まります。そのために、目的明確化とソリューション検討に影響するテクノロジーの積極的な情報収集は必須です。このコミュニティで情報収集もしてみてください。
トムスの山崎さんより、kintoneを使った業務の簡素化という切り口でお話いただきました。
kintoneを使うことで、自社専用の顧客管理、案件管理などができるポータルアプリを簡単に作成できます。
では、どのように静岡の企業に向けて提案・改善を実施したのか事例を紹介します。
静岡市の住宅リフォーム会社さんで、「雨漏りの修理完了後、お客さんへのフォローコールを徹底させたい」という要望がありました。
住宅修理の場合、リピート受注の割合が多く、施行後半年~1年後にフォローコールから成約につながるケースがあるためです。そこでkintoneにて「顧客管理アプリ」「工事管理アプリ」を作成しました。工事完了日から○日後にアフターフォローを促す通知を出し、対応したらタスクを完了。もし、一定期間内に対応が管理されなかったら上長に連絡がいくという仕組みになっています。
このアプリにより、フォローコールが習慣化されただけでなく、案件が可視化されたことで情報を探す時間やコミュニケーションコストが削減しました。
これからも静岡、地元の会社を盛り上げたいという思いでクラウドツール(kintone)を活用していきます。
トムスの小野塚さんからは、地方の中小企業へ扱いやすいクラウドツールを紹介している中の一つである「MICHIRU RPA」を紹介していただきました。
MICHIRU RPAとは、簡単に、安く、業務効率化を実現できるRPAツールです。地方の企業は「ITツールを導入する」ことに自体に抵抗があるため、操作が簡単で低コストというのはかなり重要です。
メリットとしては「PC上のアプリケーションを基本的に全て動作可能」「GUI操作で設定」「日時指定実行」「低価格で利用可能」が挙げられます。シンプルで自社導入しやすい馴染みやすさも特長です。静岡ではまだRPA自体がそこまで普及していないため、誰でも始めることのできるトレーニングも用意しています。
また、熊本日日新聞社さんの事例「新聞データを使って、自動的にWebコンテンツを登録処理」を実演していただきました。
こちらのロボットのお陰で、定時までにはこの作業が完了しており、作業時間は30時間削減できました。ここでの一番の効果は削減時間ではなく、作業担当者の9時までに完了させなければいけないという精神的負担が軽減されたことでした。
具体的な活用方法もあり、実際の業務に当てはめてイメージしやすい説明でした。
Anyflow 石田さんより、「iPaaSってなに?どういうことができるの?」というところからAnyflowの実演デモまでをご紹介いただきました。
iPaaSとは、簡単にアプリケーション同士を接続し、データ統合や柔軟なシステム連携を実現するサービスです。AnyFlowは2019年に日本初のクラウドネイティブiPaaSサービスとしてリリースしました。
では、具体的にiPaaSで何ができるのでしょうか。例えば、「Zapierを使って、Gmailで受信したメールに添付されているファイルをGoogle Dribeにアップロードする」仕組みがつくることができます。これにより、「請求書を受け取ると、経理用フォルダにPDF保存する」といった処理もあっという間につくれるのです。
クラウドサービスが増え続け、SaaS導入が増えたことで課題もあります。
「SaaS間でデータが散在し、管理が煩雑化」「SaaSごとに使い方が異なるため運用の負担が増加」など。従業員自身が触るサービスが多くなり、本来掛けるべき業務に十分な時間を割けないという状況になっています。
そこで、iPaaS等のNo-Codeプロダクトを活用して、SaaS同士を連携し生産性向上、企業の成長エンジンへとつなげていきます。
具体例として、AnyFlowの実演デモ「Salesforce × Slack通知のワークフローの作成」も披露していただきました。こちらのサービスは、海外SaaSはもちろん、国内SaaSにも対応しています。
iPaaSは分断されたアプリケーションをつなぐハブです。RPAでも同様のことが言えますが、目的と手段を見失うことなく、製品を選び導入することが重要です。
まとめ
最後はオンライン集合写真
DXについて学んだ「RPACommunity 静岡 vol.3 DXってなに?~本気でDXを学んでみる~」ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
今回のイベントでも、RPACommunityイラレコ支部メンバーがイラレコを描いてくださいました。
こちらは、ひぐっちゃんの作品です!イベントを盛り上げてくれた静岡支部主催メンバーのロボティク子さん、Mr.Suzuki も描いています。コミュニティの雰囲気が伝わりますね。
こちらは、品川さんの作品です!それぞれのセミナー内容を一枚に凝縮されていることで、振り返りやすい内容になっています。
RPACommunityのYouTubeチャンネルではイベント動画も閲覧できます。配信担当はブロードキャスト支部 おーいさん。
皆さま、是非チャンネル登録お願い致します。
こちらは、イベント後にとった参加者アンケートの回答結果です。イベントへのリアルなご意見やご感想、全て読ませていただき今後の参考にさせていただきます。
株式会社コミュカルが運営するコミュニティ・イベントマガジンです。
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