こんにちは。コミュニティプロデューサーMitz&コミュニティマネージャー Ayyです。
本日はNo-Code JPというコミュニティ参加レポートです。
RPA界隈でもRPAツールにプログラミングが必要なのか、それともノンプログラミングであるべきかが話題になる事も多々。このコミュニティではノーコードについて学んでいきます。
1. コミュニティの目的とノーコードの定義
まずはNo-code JP 主催の金春氏よりコミュニティ目的、ノーコードの定義について説明。
主催の金春氏
コミュニティの目的
No-code JPは、No-Code 開発ツールに関して、ベンダーやパートナーの垣根を超えて相互に勉強し、いわゆる開発者以外の人でもシステム開発ができる世界を広めることを目的としたコミュニティ。特定企業や団体が支援しているものではなく、有志のボランティアによって運営・推進が行われています。
ノーコードの定義
ノーコードサービス
- プログラミング言語による開発(コーディング)を必要とせずシステム構築が可能であること
- クラウドサービスであること
- REST APIを備えること
- ユーザーのPCに特別なインストールや設定を必要とせずブラウザだけで利用できるものであること
- いわゆる開発者でなくても使えるものであること
ノーコード連携サービス
- プログラミング言語による開発(コーディング)を必要とせず、ノーコードサービスを補完するものであること
- クラウドサービスであること
- いわゆる開発者でなくても使えるものであること
- 作成したものを稼働させるために、種類を問わずプログラミング言語での開発が必要となるものは、本グループの対象とはしません。
※「プログラミング」と「コーディング」は異なるものとして以下のように位置付けているとのこと。
コーディング・・・プログラミング言語を用いてシステム・アプリケーションを開発すること
プログラミング・・・プログラミング言語の利用有無に関わらず、業務・ロジックを組み立てること
つまりノーコードとは、プログラミングを使わないでシステム構築することを可能にするので、「エンジニア」でなくても使える。ということです。RPAでも、本来は現場の業務に活用すべき、つまり現場に寄り添うツールであるべきなので、エンジニアしか開発できないということが問題視される事もあります。そういった観点でも「エンジニア以外でも扱えるノーコード」という言葉の意義はとても大きいですね。
また、今回の参加者はエンジニアがほとんどでしたが、今後はエンジニア以外の方々にも気軽に参加してほしいとのこと。
こちらはNo-codeステッカー。主催者の金春氏が自腹で作成(300枚で9,000円)、コミュニティを仕事にしている私たちにとってはコミュニティのノベルティは興味深々なネタです。
会場提供スポンサーはNIFCLOUD様。NIFcLoungeの素敵な会場の提供ありがとうございます。コミュニティにとって会場スポンサーは本当に大切な存在。
NIFcLounge
2. イベント本編
パネルディスカッション
記念すべき初回イベントは、パネルディスカッション形式でした。
「sli.do」というリアルタイムアンケートシステムを利用し、参加者が投稿する質問・疑問をテーマとしてパネラーがトークを繰り広げるという進め方。参加者も一緒になって作り上げるイベントはコミュニティの真髄です。
「sli.do」サイトにイベントコードを入力すると、リアルタイムで質問ができます。会場に来ることができなかった方はオンラインでの参加もできます。この日は60人以上の方がオンライン参加されていました。
パネラー
どりぃさん
コスプレエンジニアで有名などりぃさん。この日は大阪から来られたそうです。「どりぃ」です!大事なことだから覚えてね!とご自身でお名前を連呼されてました(笑)。Kintoneの認定資格をお持ちとのこと。
どりぃさん
のりじさん
?オルターブースのデザイナーののりじさん。福岡から来られたそうです。?Azure Logic Appsでノーコードを実践されているとのこと。
のりじさん
優吾さん
Microsoft MVPでPowerBI王子の優吾さん。QiitaにはPowerBIで作ったレポートがあがっています。お客さんが自分でも作れるように導いく仕事をされているとのこと。
優吾さん
築山さん
ノーコード芸人の築山さん。実はこのイベント10日前まで、株式会社セゾン情報システムズ「DataSpider」の中の人でした(転職)。?iPaaSの専門家とのこと。
築山さん
山田さん
株式会社ウフルの山田さん。山田さんも大阪から来られたそうです。「Salesforceの方から来ました」との挨拶。JapanDreamin‘の応援団長。そしてSalesforceのMVPとのこと。
山田さん
Taijiさん?
Node-RED方面からの参加。のはずが、直前に虫垂炎になってしまい残念ながらこの日はお休みでした。
Taijiさん
パネルディスカッション開始
ここからは、ディスカッションテーマのパネルと、各パネラーのトークをご紹介。
ノーコードって素晴らしい
築山さん?
折角作ったシステムも、現場の人が実際に使うと「これじゃない!」と却下されることも多い。そのため、現場の業務担当者が自分で作れるというのは大きい。ウォーターフォールじゃなく、アジャイル開発で現場の人が自分たちで欲しいものを作っていくスタイルを実現します。
山田さん
今までエンジニアに依頼しなければいけなかったことが、誰でも簡単にできるのがいいところ。APIが沢山あるので、いろんなシステムと連携したり、多機能なことが実現可能な点もメリットです。
どりぃさん?
一番コアなところだけコードを書くなどの使い分けができるため、工数を削減でき「エンジニア」にもメリットがあります。
と、ここで Twitterにて「#nocodejp」がトレンド入り!
お客さんから「これできないんじゃない?」という疑問が出たときにはどう答えているのか?
のりじさん?
全てをノーコーディングするのではなく、できるところだけをノーコードする提案を心掛けています。
エンジニアじゃない人が作ると時間がかかるし、できないこともあるので結局エンジニアが作った方がいいのでは?
優吾さん
それはその通り。ただし「エンジニアが居る居ない」「納期など諸々について許される環境許されない環境」しだい。現実、日本では社内システムを0から作っている情シスの方は少ない、欧米の企業は自分たちのために社内で作ったものを外に出して、ビジネスとして成功した。とにかく早く目的を達成できるものがあるなら、それを使って解決しちゃえばいい。今困っている課題が解決できて、次のステージにいけるが大事。
誰もかれもがアプリ作ったら、Excel野良マクロ地獄と同じことになりませんか?
山田さん
アプリであれば野良マクロの再現にはならないと思う。使われないアプリを消せば必要なアプリだけ残る。
築山さん
見える化すればいいじゃない。プログラム(コード)だと見ても分からないけれど、アプリ(DataSpider)のアイコンを見ると分かる。ちなみにアイコンにすることで属人化を防ぐことにも有効です。
ユーザに作ってもらうのに、教育はどうすればいいのか?
山田さん?
コミュニティで勉強する。誰か身近な人をつれて、一緒にコミュニティ行くといいんじゃないでしょうか?
優吾さん
そもそも勉強・教育という話しではない。EXCELを使う人、勉強しましたか?LINE使う人、勉強しましたか?そういうレベルの話じゃない。自然に使える仕組み・文化が大事。
コーディングありとなしで構築されたシステムに違いが出ると思いますが、最大の違いってなんですか?
どりぃさん?
ノーコードだとる程度統一性のあるシステムができる。特にコードの統一性がでる。
山田さん?
プログラミングだと作った人によって命名規則などの違いがでてしまうが、ノーコードだと品質のばらつきが少ない。
優吾さん?
料理に例えることができる。例えば、カレーを作る際、こだわる人は何時間も煮込んだり、ルーから作ったりと1から作って自分好みに作り上げる。市販品だと一般的なレベルだが、一定の品質のものが共有できる。どちらを選択するのかは、企業や個人の考え次第。
従量課金の場合、非エンジニアが(ノーコードで)むやみやたらな作りにして膨大な課金になる可能性は、リスク管理では
のりじさん
どーんと大きなものを作ると無駄な課金は確かに発生する。始めに、自分が作りたいものを考えることが必要。例えば、Googleカレンダーとアウトルックのどっちにも情報がいくように。とかスモールスタートで始めること。
パネラーの方々
3. 所感
今回は「ノーコードとは何なのか」というテーマ、そして参加者からの質問ベースで進行されるパネルディスカッションでした。「参加者のリアルタイムな質問にパネラーが答える」というスタイルで、その時の話から生まれた疑問から話が広がる場面はまさに臨場感のあるパネルディスカッションで面白かったです。
ノーコードのメリットやデメリットについては、RPA業界でもそうですが、様々なITジャンルで様々な意見を耳にします。今回、実際にノーコードについて実業務として推進されている方々のお話を聞くことで、ノーコードの特徴について熱く学ぶことができました。
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